久光重貴選手インタビュー 現状とフットサル界のビジョン


開幕戦のコートを背に立っていた場所

『やっと座れる(笑)』

インタビューのために通路脇の階段に座り込んだ瞬間、第一声で久光選手はそう言った。

5月2日(土)・3日(日)、フットサルのトップリーグであるFリーグの開幕戦は、ナオトインティライミさんのミニライブや、サッカー元日本代表選手などのJリーグOB vs Fリーグレジェンドなどのエキシビジョンマッチなどもあり、例年以上に盛り上がっていた。

そんな開幕戦やイベントが行われているコートを背に、久光選手は朝からフットサルリボンのブースに立ち続けていた。

そして、ちょうど会場が真っ暗になり、多くの観客が待ち焦がれていたであろう余興イベントが始まった瞬間、『このタイミングでブースに訪れる人はいないでしょ』と、照明の関係で時折表情さえも見えなくなる中、インタビューは始まった。

久光重貴選手 紹介

久光重貴
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所属チーム:湘南ベルマーレ(背番号5)
生年月日:1981年7月8日生まれ
出身地:神奈川県
サッカーでの最終所属チーム:帝京高校
フットサルでの前所属チーム:ペスカドーラ町田
経歴:元フットサル日本代表

2013年に見つかった右上葉肺腺がんと闘いながら、現在は復帰に向けて治療に専念している湘南ベルマーレフットサルクラブ所属選手。
フットサルリボン活動とは、フットサルを愛する人々に向けたがんの啓発及び小児がん患者支援を行う活動。
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では、早速インタビュー記事を。

フットサルを楽しむということを忘れないように

FutVision:まず、現在の状況を教えて頂けますか?

久光選手:治療内容としては、点滴の抗ガン剤をやりながら6クールやる内の2クールが終わったところです。一週間入院して治療・2週間休んでまた治療というサイクルです。

FutVision:日々のルーティンワークは?

久光選手:治療以外は基本的には何もできない状況ですね。トレーニングをやったとしてもリバウンドがきますし。今は一旦治療が終わるまでは様子を見て、治療が終わった段階でまた体を戻す作業をするという方向です。なのでトレーニングなどはほぼゼロに近い状態ですね。

でもありがたいことに、クリニックなんかをやらせて頂いているので、そこで参加者の皆さんとボールを蹴ることによって、自分の体の維持というか、ボールの感覚だけは忘れないようにしたいなというのと、一番基本的で大事な部分であるフットサルを楽しむというところを忘れないように、参加者の皆さんとは楽しくボールを蹴らせてもらってます。

FutVision:開幕戦を上から観ていてどうですか?

久光選手:そうですね、今現状メディカルチェックが通っていない状態で、選手として登録はできていないので、今自分が何をやるべきかというと、今日こうやってフットサルリボンのブースに立つことが今の自分がやれる一つのこと。今後治療が終わって体を戻して、ピッチに戻るという作業になった時、その時その時に、自分のやるべきこと・やれることを考えて、全力でそこに取り組めれば良いかなと。

フットサルリボン

FutVision:チーム(湘南ベルマーレ)とのコンタクトなどは?

久光選手:チームは待ってるというか、練習に参加できるようになったら参加して、そこで戦力として戦えるという判断を監督がしなければ使われないと思いますし、他の選手とも競い合って、チーム内での勝負に勝ってピッチに立つことを目標にしています。でなければチームのためにもならないし、自分のためにもならないですから。

自分が一番底辺の選手だと思うからこそ、一番高い目標を持っていたい

FutVision:今、久光選手にとっての目標は?

久光選手:まずは治療を終わらせることと、最終的な目標は今後もブラさずにやっていきたいですし、ピッチに立つ以上は結果も出したいです。昨年の時点でピッチに立つという目標は達成したので、次は結果を残すということを目標にしたい。また、自分自身がFリーグの選手として、一番練習量も少ないでしょうし、本当底辺の選手だなと思う中で、だからこそ一番上を目指したいなって。なので名古屋との試合をやっぱり楽しみにしたいですし、そこで日本のエースの薫くん(名古屋オーシャンズ所属:森岡薫選手)をマークできるようになりたいです。それもやっぱりチームの信頼や、チーム内でそこを任せられる選手になっていないと薫くんとマッチアップすることはできないと思うので、その一番高いところに目標を持って、頑張っていきたいなと。

FutVision:個人的に、久光選手は知名度のあるフットサル選手の代表格だと思っているのですが、その久光選手は今のフットサル界をどう見ていますか?

久光選手:ありがたいことに『テレビを見てフットサルっていうスポーツのリーグがあることを初めて知りました』だとか、会場でも僕自身を観に来てくれた中で、フットサルのFリーグというものを知って下さった方々が大勢いたということ、僕をきっかけに会場に足を運んでくれた人がいるということは一つ嬉しいことかな。そして、初めて観に来てくれる方々がいる中で、次にその人達がまた来てくれるために、フットサルの魅力に引き込めていけばもっと良いなと。例えば、ウチ(湘南ベルマーレ)だったら若い選手が活躍して、そういった方々が今度はその選手を応援するようになってくれたら、更に理想の形です。

また、僕は薫くん(森岡薫選手)を素晴らしい選手だと思っていて目標にしているのですが、そういった選手も観てほしいですね。日本人で一番凄いプレーヤーを観てほしいなと。

現実として、フットサル選手を夢見れるように

FutVision:久光選手が描くフットサル界のビジョンとは?

久光選手:まだまだ先になるかもしれませんが、プロリーグ化してほしいですし、今の小学生・中学生の中で将来フットサル選手になりたいと思う子供達は増えてきている中で、その子達が僕らの年代になった時、フットサル選手として飯を食える環境が整っていてほしいですね。

フットサル選手を夢みる子供達へ

僕らも少しずつフットサルで生計が立てられるようになってきてはいますが、それはフットサルのクリニックをやったりスクールをやったりと、選手というよりフットサルというスポーツで飯を食っているのが現状ですよね。それがフットサルだけで(選手だけで)生活ができる環境になるためには、もっとステップアップにするためには、さらに皆の努力が必要なのかなと。皆で力を合わせて、フットサルが良い環境になるように努力していきたいです。

例えば、今回の開幕戦のために選手が一丸となって動画を挙げたりだとか、満員の計画を立てたりだとか、そういった行動というのは素晴らしい行動だと思いますし、選手も含めて皆で協力して創り上げていくことが僕ら当事者のためにも良いことだし、これからの子供達のためにも良いことだと思います。

フットサル 子供達

FutVision:最後にファンの方々にメッセージを

そうですね、今日も『いつ復帰するんですか?』とか『試合出ないんですか?』と言われましたけど、まずは治療を優先して、10月・11月の試合に向けてしっかりと体を作って、チーム内・監督の信頼を勝ち取って必ずピッチに立つので、その時にはぜひ会場に足を運んで観に来てもらいたいなと思っていますので宜しくお願いします!

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最後に

1日で何人の人と握手するのだろう?

密着を始めてそんなことに興味を持ち数え始めたが、20分が経った頃には数え切れないと察した。

途中でそのことを本人に伝えると『本当ありがたい』という言葉のあと、『本当この右手は色んな人のパワーをもらってるんだなって』と笑っていた。

治療中の体で2日間、朝から夜までブースの前に立ち続けたことは本当に大変だったと思う。

 

久光選手は開幕戦に選手としては出ていない。

しかし間違いなくこの2日間、久光選手も会場に訪れた多くの人々を笑顔にしていた。

短い時間ではあったが側で見た人間として、それを最後に言いたい。

 

以上、最後まで読んで頂きありがとうございました。

久光選手Twitterアカウント
※追記
【久光選手クリニック日程】
・6月11日(木)20時~22時
・6月18日(木)20時~22時
・6月25日(木)20時~22時
場所:ダンロップスポーツクラブ平塚4FテニスDIO湘南(住所:平塚市代官町1-16)
問い合わせ先:0463-24-1368
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