知的障がい者フットサル日本代表とは 選手及び世界大会など紹介


知的障がい者フットサルとは〜国内合宿単独取材

※世界大会試合結果は世界大会(INAS GLOBAL GAMES)日程・対戦国にて更新中

梅雨明け発表前日だったが、すでに十分梅雨明けを確信できる暑さだった7月の3連休初日。

都内体育館の重い入り口扉を開け、私はある選手達と初対面した。

そこには他のメディアなどの姿も観客の姿もなく、お揃いのブルーのユニフォームを着た彼らはただ黙々と練習に取り組んでいた。

その選手達とは、【知的障がい者フットサル日本代表

知的障害者サッカー日本代表
知的障がい者フットサル日本代表メンバー(水色ユニフォーム)と、共に練習に参加した午前中に行われた個サルに参加し残った方々・東京都フットサルリーグ2部所属RAIZのメンバー

■知的障がいとは
→知的障がいとは、一般的に金銭管理・読み書き・計算など、日常生活や学校生活の上で頭脳を使う知的行動に支障があることを指します。発達期において遅滞が生じること、遅滞が明らかであること、遅滞により適応能力が困難であることの3つを要件とします。具体的には、知的検査(IQ検査)にて知的指数が70ないし75未満(以下)のものといった定義がなされています。知的障がい者サッカーは世界中で行われており、ルールやピッチサイズ、実施方法はFIFAそのものです。そのため、国際組織や国内組織があり、様々な関わり方をしています。

彼らの存在をどれだけの人達が知っているだろうか?

大変申し訳ないが、自分自身もこの日のインタビューなどを通して初めて知ったことが多々あった。

だからこそ、そんな私に丁寧に対応してくれた監督を含めたスタッフの方々、選手達の想い・言葉をご紹介したいと思う。

順番としては
①知的障がい者フットサル日本代表とは?
②知的障がいフットサル日本代表のコンセプトと目標
③知的障がい者フットサルの世界大会INASグローバル大会とは?
④上記大会日程
⑤日本代表メンバー及び背番号・年齢
⑥国内合宿練習風景
⑦知的障がい者フットサル日本代表監督インタビュー
⑧知的障がい者フットサル日本代表 注目選手インタビュー
の順にご紹介していこう。

知的障がい者フットサル日本代表とは

まず、知的障がい者フットサル日本代表は、知的障がい者・日本サッカー連盟に所属するサッカー選手を中心に構成(チームの中心となるのは、知的障がい者サッカー日本代表としてW杯に出場している選手達)されています。

知的障害者フットサル日本代表

後述する今年行われる世界大会に向け、連盟内にフットサル委員会を組織し、今年(2015年)初めて日本代表を立ち上げました。

知的障がいフットサル日本代表のコンセプトと目標

【コンセプト】
・全員攻撃・全員守備のハードワーク
・切り替えゼロ秒
・自立と自律

【目標】
世界大会でメダル獲得

INASグルーバル大会とは

その世界大会とはINAS GLOBAL GAMESと言い、国際知的障害者スポーツ連盟(INAS)が主催する、知的障がい者版パラリンピックのような大会で、4年に一度開催され、52の国と地域から代表選手が参加し9競技(フットサル・陸上・水泳・卓球・ローイング・バスケットボール・自転者・テニス・テコンドー)を行う、知的障がい者スポーツ最高峰の世界大会です。
上述しましたが、2015年9月に第4回大会がエクアドル・キト周辺にて開催予定で、知的障がい者フットサル日本代表は初めて参加します(※参加チーム数など、まだ未確定)。

第4回INASグルーバル大会 フットサル日程

試合日程は2015年9月21日〜23日(1次リーグ)・9月25日〜27日(決勝トーナメント)予定です。

知的障がい者フットサル日本代表選手及びスタッフ紹介

それではここで、今年結成されたばかりの知的障がい者フットサル日本代表選手(背番号・年齢)及びスタッフをご紹介します。

知的障害者フットサル日本代表
【知的障がい者フットサル日本代表メンバー】

※写真左下から背番号順・年齢2015年7月18日取材時点
GK
背番号1 青沼 悠士(あおぬま ゆうと) 24歳
背番号2 野崎 将智(のざき まさとも) 20歳
FP
背番号3 加藤 隆夫(かとう たかお) 26歳
背番号4 木村 和磨(きむら かずま) 20歳
背番号5 徳丸 舜(とくまる しゅん) 20歳
※後列左から
背番号6 櫻井 嵩比都(さくらい たかひと) 25歳
背番号7 圷 一二三(あくつ ひふみ) 25歳
※背番号8山野 満(やまの みつる)選手のみ、この日仕事のため不参加 21歳
背番号9 浦川 優樹(うらかわ ゆうき) 24歳
背番号10 安達 寛人(あだち ひろと) 16歳

【スタッフ】
監督:木村 純一
ゴレイロコーチ:竹内 博之
コーチ/通訳:吉岡 篤史
コーチ/トレーナー:島田 靖丈
コーチ/主務:吉野 輝
主務:柳沢 つかさ

国内合宿 練習風景

フットサル日本代表 練習風景

練習が始まった当初、「凄く静かに練習に入るんだな」と思った。

ボールを使わない間は黙々と監督の指示に対して動くという時間が続いた。

しかし、シュート練習が始まると大きな声が出始め、2対1・4対3・ゲームと進むにれ、素晴らしい雰囲気で練習は進んでいった。

また、スタッフの方々が「スピード上げていこう」と言った次の瞬間からプレースピードが明らかに早くなる素直さや、シュートスピード・球際の激しさなど、想像以上にレベルも高く、休憩中もセットごとに話し合う様子が見られ、皆が集中していた。

逆に気になった点で言えば、ディフェンスの部分は最後まで少し気になった。

フットサルの基本はマンツーマンだが、このチーム全員がどういう共通意識でディフェンスをしているのかがなかなか見えてこなかった。

分かりやすい例を1つ挙げると、相手フィクソの選手が抜けてピヴォの位置に入る時、元々マークしていた選手がそのまま付いていくか、味方との受け渡しが行われるはずだが、どちらもつかず、その選手はゴール前にもかかわらずフリーになる場面が何度かあった。

全体的にボールウォッチャーだからというのもあるが、このディフェンスの仕方についても含め、練習終わりに木村監督にインタビューをさせてもらい、丁寧に答えて頂いた。

知的障がい者フットサル日本代表 木村監督インタビュー

知的障がい者フットサル日本代表 木村監督
知的障がい者フットサル日本代表 木村 純一監督(30)

FutVision:木村監督の経歴を簡単に教えて頂けますか?

木村監督:私自身は知的障がい者サッカー日本代表のコーチをやっていたのですが、自分自身がフットサルをプレーしていたので(東京都フットサルリーグ1部所属CAMISA)、こちらの活動にも興味があり、監督選考会に応募し就任しました。

FutVision:知的障がい者フットサル日本代表の現状とは?

木村監督:今年(2015年)の3月に初めて選手選考会を公募(全国で)しまして、その中から選手数人を日本代表候補として選び、正式にチームを立ち上げ、5月に第一回の強化合宿を行いました。その後は6月・7月(現在)と合宿を組んで、この後8月・9月にも合宿を行い、9月16日出発でエアクアドルに向かう予定です。

知的障がい者フットサル日本代表選手のほとんどは、知的障がい者サッカー日本代表の選手です。数人はフットサルをプレーしていた選手もいましたが、多くが最初はフットサルのルールも分からない状態で始め、そこから徐々にフットサルに慣れてきたというような現状です。

FutVision:特に意識していること・させていることは?

木村監督:フットサルではフィールドは4人しかいませんので、全員が手を抜かずに、不器用でも真面目にキッチリ守備をするっていうところを一番最初の合宿でやりました。攻撃については、サッカーもやっていて色んなアイディアが出てくるので、なるべく選手の良いところをそのまま出せるようにあまり制限はしていないのですが、守備のところをしっかり組み立てるということを意識させています。

FutVision:まだキャプテンは決めていないとのことでしたが、練習を見させて頂いて、すぐに9番の浦川選手に目がいきました。このチームでの浦川選手の立ち位置は?

木村監督:浦川はサッカーの方でも代表でエースなので、やっぱり前(攻撃)をやらせると、すごく特徴を出せる選手だし、彼を起点にし、2枚目・3枚目が関わっていくというところは良い形が出せると思っています。

FutVision:1点ディフェンスの部分が気になったのですが、フットサルのセオリーであるマンツーマンでも、ゾーンでもない、あまり意図が見えない(共通意識のない)ディフェンスの仕方だった気がするのですが、ディフェンスの決まりごとなどは?

木村監督:実はそこは、最初の合宿でまずマンツーマンをやったのですが、選手の混乱もあってマンツーマンはあまり良くないなと。フットサルだからと当てはめるのは良くないなということで、サッカーのフォワードが前線からプレスしていってサイドに追い込んでサイドハーフだったりサイドバックが取るというイメージにしました。「ここでボールを取りたいよ」というのだけは伝えて、正直あまりゾーンだったりマンツーという基準は作れていません。前線がまず一枚追い込んで、そこだったり追い込んだ次のところで奪い切るということを意識しています。

FutVision:最後に読者の方々へメッセージをお願いします

木村監督:知的障がい者フットサル日本代表はできて間もなく、まだ認知度が低いです。まずはこういった形で多くの人に知ってもらいたいなと。また、選手達はプレーの面では障がいは見えづらいですが、選手によってはコミュニケーションが苦手だったりとか、文章が書けないなど、それぞれ生活の中では困難なことがあるのですが、日本代表という夢があると頑張れる部分があります。選手達はしっかり仕事もしながら、応援される選手になろうと頑張っています。もちろん、選手だけでなくスタッフ含めて応援されるようなチームになりたいと思っていますので、ぜひ宜しくお願いします!

ピックアップ選手
背番号9 浦川優樹選手(24)

続いて、練習見学を始めてから、すぐに目に止まったこの選手に一言インタビューさせてもらった。

ボール奪取能力・シュートセンスなど、多くで突出したプレーを見せていた背番号9・ピヴォの浦川選手だ。

知的障害者 浦川選手
浦川選手(写真左)

FutVision:世界大会に向けての意気込みは?

チームとしてのやるべきこと・決まりごとを徹底して、ゴールに絡めるように頑張ります!

FutVision:目標は?

(知的障がい者)サッカーでもベスト4にはいったので、まずベスト4には。

FutVision:自分自身の特徴は?

ボールを持ってからのドリブルと、背負って受けてからの反転、強烈なシュートですかね。そこを見て欲しいです!

最後に

冒頭でご紹介したが、この日の練習には多くのスタッフの方々はもちろん、日本代表メンバー以外の方々も協力されていた。

練習終盤には、送迎も兼ねてか選手達のご家族もいらっしゃっていた。

動き出したばかりの日本代表の活動は、多くの方々の協力・支援の元に成り立っていることを目の当たりにした。

そんな知的障がい者フットサル日本代表に、足りないモノがあるとすれば何か?

それは木村監督インタビューの中でも出たが、彼ら日本代表のことを一人でも多くの人が知ってくれることが、彼らにとって更にモチベーションになり、大きな力になるのではないか。

最後まで読んでくださったあなたもそう感じ、まずは当記事のシェアなどで知的障がい者フットサル日本代表周知にご協力頂ければ幸いだ。

また世界大会での対戦国など詳細決定次第、FutVisionでもご紹介させて頂く。→追記世界大会日程・対戦国

以上、最後まで読んで頂きありがとうざいました。

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2 Comments

  1. 高木健太

    初めまして長野県に住んでいる知的障害者です、フットサル好きです、やってみたいですね

    • FutVision

      初めまして、ご連絡ありがとうございます。もしご興味あれば、協会の担当者などご紹介しますのでご連絡下さい。

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